何も言うことはない。
スタジアムに通うようになって3年が経つ。
うれしいとき、悲しいとき。たくさんの季節を共に過ごした。その中に「9番」を背負った竜がいた。
とてつもなく凄い奴だと思わせたかと思ったら長く雲の間に消え、もう戻らないのかと思わせる時期もあった。「もう戻らないんだろうな・・・」と諦めそうになる度、その空白を埋めるようなゴールをひっさげて彼は帰ってきた。
彼には心を預け、最高のパスを最高の間合いで出す友がいた。この友のチームの去り方が、大きな雲となって彼を何度目かの雲の中に隠してしまった。
それもそうだろう。この友は彼がユニフォームを脱ごうとした際にも、静かに彼の心に水をやるように近くにいたのだから。お金以上に、何よりも大切なもの。それが友、奥 大介だったはずである。
このトリコロールのユニフォームに袖を通す前、同様な兄貴分に森保がいた。広島時代、信頼した彼がチームを去らざるを得なくなった際、彼は共に移籍することを懇願したという。「竜」の心を読み解くならば、最高の「信頼」を得なければならない。
正直、フロントは取り返しのつかない失態をやってしまった。友として「竜」はなかなか許すことができないだろう。唯一取り返すためのツール。それはナビスコカップ対磐田戦のときの様なサポーター全員のそれぞれの立ち居位置での声を発するしかない。
諦めることなくこのエントリーを書いた。どこかで「竜」にかかわる人が目に留めてくれることを祈って。
by trico_dragon_no_9
| 2007-01-14 01:10
| 横浜F.マリノス